永久に不滅の物質はないと言ってみても、金属のような硬くて頑丈な素材であれば半永久的に存在し続けるのではないかという錯覚を起こしてしまいます。そのため、金属でできている鍵についても半永久的にその形状を保持し、いつまでも使い続けられると思うのも無理はないでしょう。しかし、たとえ金属であったとしても鍵にも寿命がありますので注意をしておいてください。もし鍵に寿命がないという前提でそれを使用していると、思わぬ瞬間に鍵がポキっと折れてしまうこともあるかもしれません。

鍵が寿命で折れてしまうというのはそれほどオーバーな表現ではなく、意外と多く起こる鍵トラブルの事例でもあります。鍵で使われている金属は場合によってはそれほど頑丈なものではないということもありますし、それに加えて鍵の寿命を迎えてきていたとすれば、回りにくい鍵穴に差して回した瞬間に鍵が折れてしまうのです。このようなトラブルが起こることからも、鍵に寿命があることを知っておくことはとても大切なことだと言えるでしょう。

では実際のところ鍵の寿命はどれくらいなのでしょうか。鍵の寿命は使い方にもよりますし、環境にもよりますが、短くて5年ほど、長くても10年ほどであると言われています。これは手に持って回す鍵の方の寿命であるのはもちろんのこと、鍵本体、つまり鍵穴の方についても同じくそれくらいの寿命です。そのため、頻繁に使用しているような玄関の鍵であれば5年毎の交換、それほど使用しない鍵でも10年ほどでの交換をすることをお勧めします。

たとえ鍵のような壊れにくそうな金属であっても、形あるものには終わりが来るというのはこの世の定理であると言えるでしょう。少し哲学的な話にもなってしまいましたが、鍵は見た目の頑丈さからイメージされるよりも実はかなり脆いものですから、その点に留意しつつ定期的に適度な交換をしながら、安定した使用をしていきたいものです。